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2016.08/23 リオオリンピック

昨日リオオリンピックが閉幕した。メダルは空前の41個という素晴らしい成績だった。オリンピックは参加することに意義があるが、成果であるメダルの数はどれだけ頑張ったのかと言う一つの指標として重要である。
 
このように書くと、メダルを取れなかった人も頑張った、という意見が出たりするが、このような意見は、最近少なくなったように思う。メダルを取った選手を称えたからと言って、取れなかった選手を軽蔑しているわけではないのだ。
 
例えば100位以内にも入れなかったが、それゆえマラソンを完走した猫ひろしが頑張らなかった、とは誰も思わない。悪条件下のマラソンで脱落者も多いなかで、3時間を切った彼のゴールには少し感動した。
 
彼は科学的な訓練を受けておらず、自前の努力で過酷なレースで完走したのである。他国の代表選手として参加したことに批判的な意見もあるが、ボーダーレスの時代である。ルールに反していなければその努力と完走という成果を評価したい。また”猫効果もあり、マラソンの視聴率が25%を超えた”というニュースも報じられている。
 
今回のオリンピックではロシアのドーピング問題も大きな話題だった。オリンピックは厳しいルールの中で競うゆえにその成果に大きな価値が出てくるので、インチキをしてメダルを獲得した選手や国が非難されるのは当然である。
 
ところで、国民が自国の選手にメダルを期待するのは、選手の強化費用に税金が使われているからだけではない。メダルを目指して競う姿から生まれる感動を共有したいためでもある。
 
かつてメダルを逃がした若い水泳女子選手の開き直りによるメダルキチガイという言動が問題になったことがある。その次のオリンピック選考会で彼女は選ばれず、騒動がさらに大きくなった。以来、参加選手の言動に優等生的な発言が目立つようになった。勝った選手も負けた選手も予測された回答が返ってくる。
 
そのなかで吉田選手のレスリング決勝で負けて泣いている姿には感動した。自分に対する悔し泣きであることは十分に伝わってきて当方も思わずもらい泣きをしてしまった。感動を伝えるにはその姿だけで十分で、インタビューなど不要だが、無能なインタビュアーの無粋な質問が飛ぶ。しかし、彼女は、正直に自分のミスを悔しそうに語っていた。そのときにも、苦しい努力をしたもの以外では理解できないであろう涙が流れていた。
 

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