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2016.10/22 仕事のやりにくい関係(1)

年下の上司では仕事がやりにくい、というアンケート記事から、昨日は新人時代の思い出を書いたが、年下の上司で仕事がやりにくいというのは、年上の美人上司で仕事がやりにくいのと同様、一緒に仕事を行うパートナーの属性を意識しすぎるからである。
 
年下だろうが、美人だろうが、仕事の成果を真摯に考えたときには、それは関係ない属性である。成果に焦点を合わせれば、仕事を行うための工夫が見えてくる。換言すれば、仕事の成果と無関係の属性に目を奪われていては大変だと気づくことは重要である。
 
昨日の続きを書くと、新人発表が終わった時に成果になったように思えた。しかし、ホスファゼン変性軟質ポリウレタンフォームの試作が経営会議で問題になった。当方は新入社員だったのでその会議にいなかったから顛末はわからないが、当方が始末書を書かなくてはいけない事態になった。
 
指導社員の説明では、市販されていないホスファゼンを用いて試作を行ったことが問題になり、これを企画したのはだれかと主任研究員が問われ、新入社員だと答えたそうだ。確かにそれは正しく光栄なことだった。
 
今にして思えば、テーマの責任者を聞かれた質問で、管理職が新入社員の責任と答えた情けない話に思えるが、とにかく当時は訳が分からず、美人の指導社員に言われるがまま始末書を独身寮で書くことにした。
 
近所の書店で「人に聞けない書類の書き方」という本を買ってきて書こうとしたが、適切な例文が見当たらない。もっとも自分が悪いことをしたと思っていないので、そもそも例文を探すときの視点が著者の視点と合致していない。
 
結局始末書を書いているつもりが、ホスファゼン変性軟質ポリウレタンフォームを試作できたおかげで、炭化促進型(インツメッセント型)難燃化技術が見つかった、これを発展させて燃焼時にガラスを生成する新規難燃化システムを開発する、と企画書のようになった。
 
翌日この始末書が、全然反省の姿勢が見えないということでトラブルになり、結局その日は終日始末書を何度も書き直すことになった。ところが始末書を書きなおしながら,燃焼時にガラスを生成する新規難燃化システムの構想がまとまっていったのは不思議だ。
 
指導社員が親身になり謝罪の気持ちが具体的に表れるように書かなければ、と指導してくださったおかげだが、主任研究員が何とか受け取ってくれた始末書では、市販のホウ酸エステルとリン酸エステルの組み合わせ系難燃化システムでコストダウンを図る、となっていた。

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