2018.09/28 「新潮45」の休刊
LGBTについて不適切な表現があったとして異例の社長謝罪があった雑誌の休刊である。あわてて書店を捜し歩いたが問題となった雑誌は完売状態である。これでは炎上商法と言われかねない。
この雑誌に限らず、「雑誌不況」と言われて10年以上経っている。「雑誌不況」はその始まりから電子出版の影響ではないと思われる。20年近く前から目立ち始めた書店の店じまいの影響と考えられる。
その書店の減少は、日本人が本を読まなくなったことで始まっている。すなわち20年以上前から始まった読書人口の減少から書店の閉鎖、そして言論雑誌不況という流れだろう。
本を読まなくなったのはインターネットの影響と言われてきたが、いろいろ調査してきてそれだけではないように思われる。確かに情報化時代で情報入手の目的だけで本を買っていた人はインターネットに流れたかもしれない。
しかし、読書は単純に情報入手の目的だけではないはずである。一方で高価な技術情報本は、かつてほど売れていなくても一定量出せば売れている。当方に定期的に執筆依頼が来る。
おそらく本を読まなくなったのではなく、深く考えなくなったのではないか。他の人の意見を読んだり聞いたりして思索をめぐらすのは、人間の基本的欲求だと思っていたが、どうもそうではないような社会的風潮である。
カテゴリー : 一般
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