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2025.07/07 高分子材料のテーマ

明日8日に日刊工業新聞主催で高分子材料の寿命評価と破壊に関するセミナーが開催されるが、ご興味のあるかたは、お問い合わせください。今からでも間に合います。


さて、高分子材料の寿命予測はトランスサイエンスのテーマであり、弊社の得意分野である。高分子の劣化と言えば、1980年代に溶液の中で酸化速度を計測する研究が流行している。


現実の高分子材料は、溶液など含んだ状態で使用されていないので、あまり意味のない研究である。意味のない研究であるが、アカデミアでは研究のための研究として流行していた。


しかし、実使用状態における高分子材料について、酸化状態を調べてみると、意外と酸化されていないことに気がつく。また、プロセシングによる劣化が問題視され、熱劣化防止剤が開発されている。


ただ、コンパウンディングにおいて剪断混練を行えばたいていの高分子材料は熱劣化がほとんど起きないので、この技術も無駄技術になる可能性がある。


このように、高分子材料の劣化について、技術開発は難しいのだが、2000年前後に高分子学会の雑誌高分子に、鉄道研究所を退職された研究者が、高分子の劣化パターンにはいくつかあり、云々という記事を書いていたが、あまり話題にならなかった。


この記事については、経験的に十分納得できる内容であり、その後の若手の研究発表が無いか調べてきたが、アカデミアはあまりこの論文に関心を示さなかったようだ。


昨年中国で開催された再生樹脂の国際会議に招待講演で呼ばれた時、この話を少ししたところ、結構質問が発表後あった。高分子同友会でこの時の体験談を報告しているが、技術情報協会の雑誌にも報告書が掲載されているのでご興味のあるかたは読んでいただきたい。


高分子材料を10年以上放置した時にどうなるかを研究する難しさは、サンプルの科学的信頼性である。実はそのために実験装置が開発されているのだが、この装置についてほとんど改良が進んでいない。

カテゴリー : 一般 高分子

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