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2025.10/10 高分子の劣化

高分子の劣化がどのように進むのか。これは、一言でかたずかない問題である。高分子の種類により様々だからである。


かつて高分子の劣化研究と称して溶液中で酸化速度の計測を行ったり、分子量変化をモニターしたりした研究報告があった。しかし、バルクの成形体の劣化はそのような単純に劣化しないことが分かってきた。


屋外暴露試験を行っても、再現性が無かったりする。かつて400年近く前の天然ゴムに関する研究をゴム会社でやっていた。天然ゴムの塊の表面はさすがに酸化でゲル化していたが、内部は期待していたほどの酸化がされてなくてびっくりした。


さらに、表面を削り、内部のゴムについて加硫し物性測定を行ったところ、バージンの天然ゴムの場合と変わらない結果となったのには驚いた。


ゴムにせよ樹脂にせよ市販されている高分子成形体には、劣化防止剤が添加されている。混練時の劣化を防止するための熱劣化防止剤も開発されている。


科学的研究の結果、効果があったことが確認されて実用化されている耐久劣化を防止する目的の添加剤について、その効果を評価するのは難しい。このあたりに疑問を持たれた方は弊社へお問い合わせください。

カテゴリー : 一般

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