2025.11/03 セルフマネジメント
昨日のWSは、延長戦でドジャースが勝ったのだが、ブルージェーズとの差はどこから生まれたのか。7戦全部見ていて、また、選手のWSにおける個々の成績比較からブルージェーズが優勝していてもおかしくない戦いだった。
二回も延長戦があり、7戦までもつれ込んだので野球に興味が無くても見ていて面白い戦いだったろうと思う。特にドジャースの勝ち方は、毎回運のようなものがちらついていた。例えば、18回の延長戦に勝ったのは、フリーマンの一発である。
昨日も延長戦11回に出たスミスの1発で試合が決まっている。フリーマンやスミスはメジャーを代表するホームランバッターで、彼らのホームランは運ではないのだが、そのように感じさせる試合の流れだった(補足)。
そして、これは昨日の試合では、9回のロハスのホームランで同点になったところが影響していると思う。レギュラーシーズンでもホームランは一桁台のベテランでWSでは打率1割を切っていた。
打撃成績は悪かったが、ロバーツ監督はこのベテランを使い続けた。理由は、素手でダイレクトキャッチしダブルプレーを成立させるなど目立たないが守備の要所要所の彼のプレーが試合の流れを変えていたからである。このあたりのロバーツ監督のマネジメントが光る。
MVPは中0日で連投した山本投手だったが、これはレギュラーシーズンも含めて今年のドジャースはスネルやグラスノー、大谷含めた先発陣の働きが目立っていたので4勝のうち3勝した山本投手のMVPは妥当だが、ロハス含めたベテラン陣が常に試合の流れを決めていたように見えた。
選手起用はロバーツ監督のマネジメントによるが、そのマネジメントの結果を出すには、選手一人ひとりのセルフマネジメントが重要になってくる。
その象徴が二刀流大谷投手の昨日の精彩を欠いたプレーである。そして3回には3ランを被弾し降板している。ロバーツ監督に責任があるが、大谷選手は今後セルフマネジメントを徹底する必要がある。
不調なベテランがそれでも値千金のプレーをできるのは、運ではなくセルフマネジメントの結果だろう。盗塁数が今季激減したり、四球を選択する機会が多くなったりとそれなりのセルフマネジメントが垣間見られるが、二刀流を成功させるためにはもっと緻密なセルフマネジメントが必要だろうと思う。
(補足)9回裏2死満塁でクレメントがホームラン性の打球を左中間へ放った。これをヘルナンデスとパヘスが激突しながらキャッチし、延長戦となっている。おそらくこのシーンも歴史に残るシーンとなるのかもしれない。昔WSでウィリー・メッズが後ろ向きで激走し、大飛球をキャッチした伝説が残っており、ヘルナンデスとパヘスの激突はギャグとして残る可能性がある。ドジャースのプレーにはこのようなシーンが多く、これがチーム打率ではブルージェイスより劣っていたにもかかわらず、優勝できた原因かもしれない。野球は筋書きのないドラマとは名言である。
カテゴリー : 一般
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