2012.08/25 高分子のツボセミナーについて
高分子のツボセミナーは、教科書ではありません。高分子材料を扱うときに、最低限これだけは知識として身につけていて欲しい項目だけをまとめました。高分子物理を重視し、その結果高分子重合の単元を省略しております。
40年前の大学における高分子の授業は、高分子合成化学が中心で、高分子物性については分析技術の一分野として扱われていたように記憶しています。しかし、実務で高分子を扱うときに、高分子重合に関する知識が重要となるシーンは少なくなりました。20年前にブリヂストンからコニカへ転職しましたときに、ラテックス重合を担当しましたが、商品開発を指向した研究開発現場では重合の知識よりも単膜の評価技術の方が重要でした。しかし、商品の品質と高分子材料の関係で問題が発生したときに、高分子物理を実務の視点でご指導してくださる先生の少なさに悩みました。物性評価技術は企業のノウハウ、と言ってしまえばそれまでですが、知識の整理の仕方だけでも実務寄りにして頂けると初心者にはありがたかった。実務2-3年の若い技術者を大学の先生のところへ質問に行かせても、問題解決につながるアイデアを持ち帰った確率は低く、さらに部下の力不足のせいにするにはかわいそうなこともしばしばありましたが、この問題は、大学の先生に責任があるのか、というと、大学の先生の使命を考えた場合に”?”である。むしろ技術情報を商売とするセミナー会社が生まれた背景となるのでしょうが、企業で20年研究開発マネジメントを行ってきて、大学とセミナー会社の隙間を埋めるサービスが必要と感じるようになりました。電脳書店設立の動機ですが、その思いから高分子のツボセミナーを販売しています。
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