2014.01/02 新年の定番
お正月のテレビ番組はつまらない番組が多いが、お正月の定番として未来について語る番組がどこかにある。また元旦に配達される新聞にも未来の展望という記事が必ずある。この数年は高齢化社会のやや暗い未来に関する話題ばかりだったが、NHKの番組では2020年の社会を取り上げ少し明るい議論をしていた。
2020年には高齢化率が29.1%となり、この社会を支えるためには一人当たりの負担が今よりも年間17万円増え、消費税を12%に上げないと維持できないという。2020年と言えばあと6年後である。サラリーマン初めての単身赴任が2005年でそれからあっという間に8年が過ぎた。PPSと6ナイロンを相溶させた中間転写ベルトが世の中に出てから現在までの時の流れは早かった。
今年は消費税8%に上がるが、やがてそれが12%に。何も改善されなければ恐らく消費税は上がり続けるであろう。しかし、世の中にはすでに高齢化社会に対応する動きが出てきているという。例えば高齢者を積極的に労働力として採用してゆく動きと、高齢者を有望な消費者と見立てその消費活動をターゲットにした商品開発、それから高齢者の一戸建ての自宅を買い上げ、高齢者には便利な都会のマンションに住んでもらい、一戸建てを若い人に分譲し街の若返りを促進する持続的な社会作りなどである。
これらの動きの中で、高齢者を労働力として採用してゆく動きについては知識労働者が増えている現状で難しい側面がある。すなわち現在の労働者が高い目標に向かって自己実現努力をしなければ高齢者になっても働ける職場が限られる、ということである。知識労働の職場は年々新しい知識が要求される変化が起きている。知識労働者は自己実現努力を怠ればすぐに知識社会の動きから置き去りにされる。
現在の知識社会において肉体労働の比率が高い職人という職種が改めて見直されるかもしれない。職人は熟練すればするほど価値が出てくる職業である。科学的知識で武装した職人は技術者である。高学歴の職人が科学的知識を身につける努力をするのか「技」を磨く努力をするのか選択を迫られている時代である。中途半端では生きてゆけない。
カテゴリー : 一般
pagetop