2014.04/30 技術の発明
技術の発明には、科学的成果を前向きの推論で使い科学的方法で行う方法と、蓄積された経験(K)を基に要求されている機能を心眼で見つめ逆向きの推論により、創り上げる方法がある。後者については心眼の代わりに勘(K)と度胸(D)をあげて、KKDによる開発として知られているが、単なるヤマカンではなく経験を積み重ねると生まれる心眼を使うところがミソである。
機能から逆向きの推論を進める方法については、花冠大学のホームページ(www.miragiken.com)で紹介中だが、この方法は学校で教えない。企業で伝承されている方法で、ゴム会社で習った。写真会社はもっぱら科学的方法を信奉している企業で、KKDを馬鹿にしている。
ゴム会社ではKKDは大切な一つの方法として認知されているが、実際に行われているのは心眼を用いた方法である。大切なのは商品に要求される機能から逆向きの推論を行い技術を生み出してゆく活動である。この方法を謙遜してKKDと言っている。単なるヤマカンは、ゴム会社でも馬鹿にされる。
経験は大切である。人類は経験を普遍的な知識として伝承するために「科学」という哲学を創り出したのかもしれない。「科学」から生まれた知識を正しく伝承するためには、その知識が「普遍的な真理」として保証されていなければならない。ゆえに捏造が許されないのだ。科学の伝承は性善説が前提となり、そこに邪悪な考えが忍び込むと捏造が起きる。
山中先生まで頭を下げている写真が新聞に載っていた。立派な姿である。一方STAP細胞の騒動では、この一連の謝罪をもとに鬼の首を取ったように自己の捏造を正当化しようとする人がいる。科学の世界では、まず真実の前に謝罪が必要だ。学位論文のデータを転載したのは、明らかに言い訳のできない悪意だ。いくら整理整頓が悪くても自分がまとめた学位論文のデータぐらい記憶している。
STAP細胞については、iPS細胞で山中先生がやられたように、まず技術として生みだし科学として完成させる方法が有効だと思う。科学的方法一本槍では、時間がかかる。当方ならばSTAP細胞の技術を技術として創り出せる自信がある。
カテゴリー : 一般
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