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2014.05/13 理研の対応

先週行われた理研の会見を受けてネットには様々な反響が書かれている。また、テレビ報道でもやや的外れな意見が述べられたりしており、今回の問題が一般には誤解されやすい事件であると思われる。例えば科学的検証を行うに当たって小保方氏をメンバーから外している点について。

 

この点について小保方氏がかわいそうだ、という意見があるが、それは科学的検証を厳密に行う、という視点から的外れの意見である。また今回の騒動の原因は小保方氏の科学者として未熟な行動とそれを許した理研の体制にある。そして、STAP細胞は誰の成果か、と問われれば、科学的な成果は未だ得られていないので、誰の成果でもない。

 

もしこの段階で理研以外の研究チームが再現性よくSTAP細胞を作ることができ、その科学的証明を完璧に行ったなら、その研究チームの成果となる。これが科学の世界の厳しい掟である。税金で運営されている理研としては、まず理研で科学的成果を出すことが最重要課題となってしまったのである。それでは小保方氏が報われないのでは、という意見が出てくるかもしれないが、それに関しては、技術的成果の評価を受けるチャンスが残っている。

 

技術的成果は特許でその権利が守られる。このあたりは理研も十分に配慮し、論文の取り下げを行っても特許の取り下げまで行っていない。ただ、この特許に対して理研がどこまで配慮しているのかについては、企業で厳しい特許戦争を経験してきた立場から疑問が出てくる。すなわちこれまでの会見内容からインチキ基本特許を出願できる状況を作ってしまったのだ。

 

例えばSTAP細胞について全く素人の当方でも、現在理研が出願しているであろう特許内容と、それを踏まえた上で理研の特許と差し違え、新たな権利範囲でSTAP細胞の技術を権利化できる特許を書くことができるのである。もし小保方氏が力量のある研究者であれば、このリスクに気がつき、すぐに対策を打つ行動をするはずである。

 

裁判の戦略を考えるよりも技術の権利についてそれを守り切る戦術を実行することの方が大切である。当方が同じ状況に遭遇したならばその様に行動するし、類似の状況では会社に迷惑をかけないことをまず配慮してきた。STAP細胞の特許の権利については、一個人の権利というよりも国家の利益の観点からも無視できない。

 

有効な戦術をとらなければ現在出願されているであろう特許でSTAP細胞の個人の権利を守りきれないだけでなく、出願人としての国の権利も守られず税金の無駄遣いとなってしまう。小保方氏がもし研究者としての権利を主張するのであれば、それを守り切る行動を取って頂きたい。自分の権利を守りきる特許群を出願すること、それが彼女の現在とるべき行動であり、それが自分の権利を守ることにもつながるのである。その行動を取れないならば研究者としてSTAP細胞の発見者という資格は無い。腐ったり悩んだりするヒマなど無く、特許出願の行動を取るべきで、ご相談頂ければいつでもアドバイスいたします。

 

カテゴリー : 一般

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