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2014.08/23 ニコンの一眼レフ

20世紀末になると写真機のデジタル化が加速された。しかし、当時デジタル一眼レフはまだ高価で、銀塩写真同等の画像が得られる製品は、ニコンやキャノンのハイエンドの製品しか無かった。デジタル化の流れの中で、明らかにキャノンが先行しニコンがその後を追いかけ、他のカメラメーカーはどんどん置き去りにされている状況が生まれていた。

 

キャノンのハイエンドのデジタル一眼レフは、当時デザインを除き気に入っていた。デザインはジウジアローによるニコンの一眼レフが好きだった。グリップ部分に一部赤色を入れたデザインは、ゴム会社のロゴデザインと同じく、かっこいいと感じた。

 

美しくなければ車ではない、という刺激的コマーシャルがあったが、美しくなければカメラではない、というフレーズを当てはめてみたくなるのがニコンのデジタル一眼レフだった。デジタル一眼レフは将来ニコンでシステムを揃えようと思い、とりあえず会社に貢献するために、フィルムカメラニコンF100を購入した。

 

F100を使用してびっくりしたのは、写真の失敗作が激減したことである。ペンタックスのカメラでは24枚撮りのフィルムで平均20枚ほど気に入らない写真となっていたが、F100を使用したらこれが5枚ほどになった。ただ、ベストショットは、ペンタックスのカメラからいつも生まれていた。ペンタックスのカメラによる写真はばらつきが大きかったのだ。スキルが無くてもほどよい写真が得られるのがニコンのカメラだと思った。

 

F100を購入して1年ほど経ち、ペンタックスとニコンで撮られた写真を比べてみたら、ペンタックスで撮影した写真のほうが良い写真が多かった。運動会の写真ではF100が圧倒的にその性能を誇示していたが、その他はペンタックスであった。ニコンのカメラで撮影した写真は、どこか硬かった。ペンタックスの少し軟調気味でぼけ味が柔らかい写真が、ポートレートに最適だった。

 

たまたまヘーベルハウス主催でキャノンが協賛の撮影会の案内を妻が見つけて、参加することになった。写真家の桃井氏が審査員及び講師としてキャノンのデジカメを持って参加していた。まわりを見ると大半がキャノンのカメラで参加しており、ペンタックスとニコンのカメラで参加したのは当方だけであった。撮影会のモデルはカメラ雑誌でおなじみのモデルだったので少し気合いが入った。F100を選択して参戦した。

 

残念ながらフォトコンテストでは優勝を逃がし、二位であったが、キャノンの双眼鏡を手に入れることができた。一位はキャノンのkissで撮影された写真であった。kissは当時キャノンの戦略的新商品で、参加者の多くがkissを使用していたのも、協賛がキャノンゆえに納得のゆくコンテストであった。その様な状況でデジカメで撮られていない写真が二位になることができ、F100の実力に感服した。おそらく状況からペンタックスでも一位になれなかっただろう。

 

カテゴリー : 一般

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