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2014.08/26 二軸混練機

二軸混練機は押出機を基にして発展している連続式混練機である。未だに完成版の混練機は存在しない。かつて10数年前に国研でL/Dの大変大きな混練機が開発されたが、それすらも高い評価を受けていない。

 

連続式混練機に対して、古くからゴムなどの混練では、バンバリーとロールによるバッチ式混練が用いられてきた。例えば動的加硫技術を用いたTPVは、バッチ式混練プロセスで製造された樹脂補強ゴムの性能に及ばない。

 

TPVの性能には幾つか問題があっても射出成形可能な安価なゴムという性質があり、歯ブラシの柄の部分に使われているゴムやマウスの一部などに使用されている。最近では、自動車部品に使われているバッチプロセスによる加硫ゴムの分野にも使われ始めた。少しずつ改良されているのである。

 

TPVも混練プロセスを工夫してやるとその性能が上がる。例えば先ほど述べたようにバッチ式プロセスで混練を行い、プレス加硫を行うと連続式混練機で製造したゴムよりも圧縮永久歪みなどが大きく改良される。

 

この事実は連続式混練機の性能が未だバッチ式プロセスに追いついていないことを示している。20世紀末にウトラッキーによるEFMが発表されたが、普及しなかった。それなりに連続式混練機の性能向上に寄与する装置であったが生産性が低かった。

 

当方が開発したカオス混合装置は、EFM同様に二軸混練機の先に取り付けて使用するが、生産性が高いのが特徴である。この装置を二軸混練機の先に取り付けて、PPSと6ナイロンを混練するとそれぞれが相溶した均一なブレンド物、ポリマーアロイが生成する。また、この10年用途が広がっているPC/ABSを混練すると高次構造の細かくなったポリマーアロイが得られる。本件に関してご興味のある方はお問い合わせください。

 

 

カテゴリー : 高分子

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