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2015.01/06 混練プロセス(2)

混錬の教科書を開くと分配混合と分散混合という言葉が出てくる。二軸混練機のスクリューセグメントの考え方でもこの言葉が使われ、両者の理解がその教科書を読み解くポイントになっている。

 

混練技術を現場で指導された時に、混錬とは混ぜる機能と練る機能の両者をバランスよく実現することであり、分配混合と分散混合の考え方では説明がつかない、と習った。そしてカオス混合という究極の混練技術の存在を教えられた。

 

カオス混合では混合と言う言葉が使用されているが、カオス混練と表現したほうが良い、とも習った。但しその実現方法は当方の宿題にされて30年間考えることになったが、指導社員の説明から混練技術が未だ科学として完成していないことを充分に理解できた。

 

しかし混錬の教科書を読むと、分配混合と分散混合の理論的扱いに終始した説明がなされ、あたかも混練プロセスは科学で説明がつくような錯覚になる。

 

指導社員から科学では説明がつかないロール混練の楽しさを教えられた。ただ二本の丸棒が回転しその間隙で混錬が進むのであるが、そこではカオス混合も起きている可能性があると説明を受け、毎日どの部分がカオスなのか観察をしながら仕事をした。同期の友人からは、訳の分からない説明をまともに信じて仕事を行う姿こそカオスだと笑われたが。

 

 

カテゴリー : 高分子

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