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2015.01/09 混練プロセス(5)

設計の悪い二軸混練機についてスクリューセグメントだけを最適化してどこまで性能が上がるのか実験する機会があった。好んで実験をしたわけではない。やや腹立たしい事情がある。

 

中国のローカル企業に頼まれて、ある難燃性樹脂の開発を昨年行った。そこが保有していた二軸混練機で試作したところとんでもない結果になった。混ぜることはできても練ることができないのだ。この混練機は使い物にならないから知人の会社の混練機を借りて開発をさせてほしい、と言ったら、とりあえず受け入れてくれた。

 

知人の会社の混練機で、ほぼ処方が固まりかけた時に、最初に使用した練ることのできない混練機で仕上げて欲しい、と訳の分からない注文が出てきた。二軸混練機の改良のための費用を出すと言われたのでロータを導入するなどスクリューセグメントの大幅変更を行った。

 

スクリューセグメントにロータが導入されるとモーターへの負荷が増す。だめな二軸混練機のモーターの能力いっぱいの負荷をかけて混練することになった。思い切った改良で若干は性能が向上し少し練ることが可能になったように思われた。

 

しかし最適混練条件を求めてみたところ、ピンポイントで条件が見つかったがコンパウンドの性能ばらつきが大きく処方の仕上げができなかった。性能の低い二軸混練機はスクリューセグメントを工夫してもその能力に限界がある。

 

ただそのような二軸混練機で樹脂を処理してもストランドを轢くことができ、ペレットのの作成までできてしまう。その結果どこがダメなのか素人にはよくわからない。二軸混練機でどこまでのことができるのか知るためには、信頼できるKOBELCO製品を使用してみることである。

 

そして設備の限界を知り、それから安い機械を購入すれば目的に合った設備を経済的に導入可能である。但しペレットを作るだけならばどのような押出機でも構わない。

カテゴリー : 高分子

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