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2015.01/15 混練プロセス(11)

タイヤに用いられるゴムは、今でもバンバリーとロール混練の組み合わせプロセスで製造されている。生産性の高い二軸混練機がなぜ用いられないのか。それは要求特性を満たす混錬が二軸混練機ではできないからである。低レベルの物性のゴムについては、すでに二軸混練機の導入が行われている。

 

最近食器などの耐熱性容器にシリコーンゴムやシリコーン樹脂が用いられているがこれらの大半はシリコーンLIMSで製造されており、混練プロセスは用いられていない。スタティックミキサーで混合された液状物質を反応させて作られている。

 

シリコーンLIMSではオリゴマーの反応で分子の鎖延長と架橋が同時進行して行われゴムとなるので原料の混合だけで練りは行われない。ゴム物性実現のためにはオリゴマーの設計が重要であるがこの分野は開発途上であり、現在はコストを安く低レベルの物性のゴムを作ってそれを活用できるマーケットを開発している段階である。

 

高性能のシリコーンゴムが必要な場合にはミラブルタイプが使われており、この場合には混練プロセスが重要になる。ゴムならば皆混練して作られているというわけではなく、混合プロセスだけで作られている場合もあるのだ。この知識は材料を眺める時に重要になってくる。

カテゴリー : 高分子

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