2015.03/07 イノベーション(26)人工知能
人工知能の進歩が著しい。この人工知能の急激な進歩から定型業務を行う仕事は30年後に無くなるだろう、という予測まで生まれている。現代のビジネスはISOの導入などで、将来はほとんどロボットでも可能とまで言う人がいる。
それが本当かどうか知らないが、マネベーションの8つの戦略のいくつかはロボットに可能となるかもしれない。しかしマネという作業はいくらパターン化しても人工知能では到達できない世界が存在する。
そっくりそのままのマネは人工知能を持ったロボットに人間はかなわない。しかし人間には「ひらめき」という人工知能にできない技が存在する。マネベーションの8つの戦略はそのひらめきを期待して考えた項目である。
ひらめき以外に「下手なマネ」も、人間ならでは、の技(?)である。犬の絵を描いたつもりがオオカミに見えるのはまだよい方で、豚に見える犬を書いてしまう人もいるかもしれない。これは人工知能では実現難しい世界だ。
マネベーションも同様で下手なマネからとんでもない技術が生まれるかもしれない。たとえばPPSにナイロンを相容させて高靱性の中間転写ベルトを開発したのは前任者の技術をそのまま受け継いだ成果だが、前任者は他の技術をマネしてPPSに6ナイロンを分散する技術を企画したという。
この前任者の下手なマネ技術が存在しなかったら、カオス混合の技術の発想は生まれなかった。PPSを中間転写ベルトに活用する技術開発を最初から担当していたら、あるいは押出成形で中間転写ベルトを製造する技術を最初から担当していたら、全く異なる技術で製品化していたかもしれない。
いくら人工知能が進展しても人間の発想力をすべてコンピュータでシミュレートできるとは思えない。若い技術者は、マネベーションの8つの戦略で発想力を磨いてみてはどうか。新しいことを発想する、というのは難しいことではない。若い人でコツを知りたい方は、問い合わせていただきたい。
カテゴリー : 一般
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