2015.05/21 二軸混練機
混練機は押出機と構造が似ている。しかしうまく設計された二軸混練機は、押出機として使用できるが、押出機として設計された装置を混練機として使うことは難しい。素人に、これを説明してもなかなか理解されない。また、中国では装置メーカーでさえも同じものと考えているメーカーが存在する。
押出機として設計された設備のスクリューだけを変更しても、混練できない高分子組成物が存在する。しかし押し出された高分子組成物を見ただけではそれがわからない。電子顕微鏡写真やレオロジー測定を行って、二軸混練機として設計された設備との違いがわかる。
二軸混練機と押出機とが異なる、という説明を理解できた人でも、同一メーカーの同一シリーズで二軸混練機の最大吐出量が異なる装置の違いで、高分子組成物の混練結果が異なる、と説明すると理解できなくなる人がいる。
さらに、同一メーカー同一機種で同一条件で混練しても同一高分子組成物を作り出すことができない、というと「うそでしょう」となる。しかし嘘ではない。同じ機械で生じるばらつきよりも大きなばらつきが観察される時がある。ただ実際にはそれ以上の問題が後工程に存在するのであまり問題になっていないだけだ。
この二軸混練機のばらつきを小さくする技術が開発された。二軸混練機の吐出口に取り付けて使用するカオス混合装置である。この装置で混練された高分子組成物のバラつきは小さい。本装置についてご興味のある方は、弊社へ問い合わせていただきたい。
カテゴリー : 高分子
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