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2015.06/08 セラミックスの高純度化

セラミックスとは、熱で焼き固めたもの、という意味の言葉が由来であり、材料を高温度で加工する技術に特徴がある。ゴムや樹脂の温度レベルではない。金属やセラミックス、ゴム、樹脂など材料開発をすべて経験してみると、温度の重要性を身にしみて理解できる。

 

セラミックスを高純度化したいときにどうするのか。高純度の原料を使用すればよい、という解答になる。原料がセラミックスの場合にはどうする?というように、実はセラミックスの高純度化技術というのは難易度の高い技術なのである。また必要とされる純度により、技術手段も変化する。一般的な話をするのも難しくなる。

 

例えばSiCという地球上に存在しないセラミックスを例に高純度化技術を説明すると、昇華法か、原材料の高純度化法という二つに大別される。昇華法はSiCウェハーにも利用されているが、2000℃以上の高温度で行われるプロセスでエネルギーコストがかかる方法である。

 

原材料の高純度化では、ケイ素源と炭素源の材料を高純度化することになるが、この時ケイ素源は比較的安価に高純度材料が手に入る。炭素源で高純度原料というと有機物を使うことになる。有機物から炭素がどれだけ得られるのかその割合によりコストは大きく左右される。

 

SiCの高純度粉体(例えば99.9999%程度の純度)を得ようとしたときに、安価なSiCインゴットから高純度化を行った方が良いのか、原料に有機物を使用した方が良いのかは難しい問題で、使用量が少量ですでに工程が存在するならば、前者が経済的であるが、新たに量産工程を作るのであれば、後者が容易で経済的に有利である。このプロセスで30年近く事業が続いており、実績のある方法だ。

カテゴリー : 電気/電子材料 高分子

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