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2015.06/09 私のドラッカー(6)

「断絶の時代」(1968)P.F.ドラッカー(上田惇生訳)より
「情報は、何かを行うことのために使われて初めて知識となる。--中略--従って知識経済の出現は知識の歴史の中に位置づけられるものではない。それはいかに道具を仕事に適用するかという技術の歴史の中に位置づけられる。
---中略--知識経済の知識は、新しさや古さに関係なく、ニュートン力学の宇宙開発への適用のように、実際に適用できるか否かに意味がある。重要なことは新しさや精緻さではなく、それを使う者の創造力と技能にある。」

 

この40年以上前のドラッカーの指摘は、体系だった知識の重要性とその使い方の重要性を指摘している。ビジネスシーンにおけるロジカルシンキングやタグチメソッドはじめ問題解決法の流行は、知識の使い方に重点が置かれている。

 

科学の時代において、科学的知識は体系だった知識の一例である。ゆえに科学的知識を扱う限りにおいて知識の使い方だけ学べば良いかもしれない。しかしビジネスシーンの問題では、科学的知識だけで解決できるとは限らない。

 

科学的知識の中には、実際に活用できない知識も存在する。あるいは活用方法が分からない知識と表現した方が良いかもしれない。例えばパーコレーション転移については、古くから数学者により議論されていた。そして40年くらい前には一つの体系ができていた。

 

しかし材料技術の世界においてパーコレーション転移の知識が積極的に活用されたのは、この20年である。30年前にパーコレーション転移の理論は単なる情報に過ぎなかった。材料科学の教科書に書かれた混合則を不満に思い、パーコレーションについて勉強しシミュレーションプログラムを作成した。

 
知識の使い方だけでなく、情報を知識に変換する技術や独自の知識を体系化する技術も重要である。弊社では、単なる問題解決法ではなく、知識にまつわる技術を身につけるためのプログラムを用意しています。

カテゴリー : 一般

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