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2015.12/06 管理職の仕事(4)

組織を定義し直すと、仕事のやり方も変わる。但し貢献のゴールが変わるわけではない。中間転写ベルトの開発では、外部のコンパウンダーから樹脂を購入する仕事のやり方を変え、自らコンパウンドの開発を行うことにした。しかし、このようなイノベーションは、時として周囲の反発を招く。管理職の置かれた立場により、マネジメントは自ずと制限を受ける。
 
それを調整するのも管理職の役割である。反発を招くから、やめる、というのでは、マネジメントにならない。知識の活用の仕方が大切で、反発が起きないような手順で仕事を組み立てるのがマネジメントである。それでも妥協しなければならないところが出てくる。仮に妥協してもゴールを実現しなければ周囲に目指した目標が理解されなくなる。
 
細かい話になるが、中間転写ベルトのゴール実現のためには、パーコレーション転移の制御という知識をどのように周囲に理解させ、共感を得るのかが最低限重要であった。
 
すなわちこの知識に対する共感が得られれば、コンパウンドから内製するという生産技術開発の戦術に対する理解が得られるからである。理由は、一流のコンパウンドメーカーができなかったコンパウンドを量産できる技術というのは、最先端のカオス混合技術しか無いからで、これを外部のコンパウンドメーカーが採用しないと言っていたからである。メーカーの管理職は、時にアカデミアの先端よりも先を考えなければいけない状況にさらされる。すなわち科学に頼っていてはゴールを実現できないこともある。
 
日本の管理職はこのような場合に大変な脆弱さをみせる。科学技術立国日本というかけ声の中で生きてきたからである。時には瞬間芸的に解決策を出さなければいけない状況は多い。メーカーの開発管理職は、技術というものを正しく理解していなければ勤まらない、と言われるのはこの理由からである。弊社では、技術を中心にした問題解決法を提供している。ヒューマンプロセスをご理解していない管理職でご興味のある方はご相談ください。
 
故ドラッカーが言っているマネジメントの役割を果たすためには、問題解決力が不可欠であり、管理職の仕事の大半は、何らかの問題解決のはずなのでそれを日々磨くことは重要である。残念ながらドラッカーは問題解決の重要性を指摘しているが、実務の具体的方法を著作に明らかにしていない。中間転写ベルトの量産化はカオス混合の実用化により成果となったが、この技術についてもご興味のある方は弊社へお問い合わせください。
 
 
 
 
 

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