活動報告

新着記事

カテゴリー

キーワード検索

2016.04/26 三菱自動車燃費不正問題

三菱自動車の燃費不正問題で燃費の測定方法が国の定めた方法ではなかったとの報道がなされている。なぜ国が定めた方法を使わなかったのか、という問題が新たに出てきた。すなわちこの燃費不正問題は、燃費不正問題ではなく、社内の品質管理活動におけるミスの可能性が出てきた。
 
まだ真相は明らかではないが、品質管理活動のミスと組織ぐるみの不正とは紙一重である。すなわち前者には不正の意図は無かったが、品質管理活動を軽視していた、すなわち製造メーカーとして未熟であった、ということになる。
 
そしてその未熟さが結果として不正問題を引き起こした、という事件の構図になる。これまでリコール隠しという二度の不正があり、懲りずに三度目の不正をやったのか、と驚いていたが、関係者からリコール隠しほどの影響は出ないだろうという楽観的な発言が出たりと単なる不正問題にしてはおかしな状況と思っていた。
 
まだ国交省の本格的な調査は始まっていないが、漏れてきた情報から推定すると、不正の意図が無く、何らかのミスがあり不正となった可能性が高い。実はこの数十年このような不正問題は多い。
 
オリンパスや東芝の不正は社会的に大問題となったので記憶に新しいが、この二社の不正問題にしても、視点を変えると経営者の判断ミスが大きなコンプライアンス問題を引き起こした、という見方ができる。
 
すなわち最初から不正を行うつもりは無かったが、年月が経っても当初の思惑通り経営が進まず、業績が改善されなかった結果、損失として発表するにも時間の遅れからできなくなり、それが発覚して不正問題になった、という経緯である。
 
これを不正問題ではなく、経営者の未熟な判断が招いた結果として捉えることが可能である。また、理研のSTAP問題では管理職研究者の人事管理の未熟さが未熟な研究者を本来任命してはいけない役職に任命したために引き起こされた騒動という見方をすると、本当の問題は論文不正問題ではなく未熟な組織活動の問題となる。
 

カテゴリー : 一般

pagetop