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2016.07/25 就職活動

2017年卒業予定の学生たちの6月15日時点での就職内定率は65.8%だと伝えられている。また一方で新卒以外の第二新卒と呼ばれる人たちも多く内定が決まっているそうだ。就職環境が良くなってきたようだ。
 
第二新卒とは、新卒で就職した会社が合わないから改めて就職活動をしている人たちを言う。当方の時代にも同期で二名ほど半年間の研修期間中にゴム会社を退職している。一名は、研修期間をすべて終了し、配属発表の日に退職しているが、彼は某社の社長まで出世したので退職の決意は良い判断だったのだろう。
 
彼が退職を決意したのは個人的な事情もあったが、ゴム会社の技術に対する考え方があっていなかった点もその理由だった。彼にとって技術とは科学そのものだった。当方も入社するまで同様の考えだったが、ゴム会社の半年間の実習や強烈なS専務の説教が影響し、技術に対する考え方がゴム会社のそれに近くなった。
 
洗脳されたわけではない。当時科学技術が叫ばれていた時代に、ゴム会社の現場実習を経験することにより科学と技術の関係も含め疑問を持ったのである。さらに決定的になったのは、科学と技術をうまく状況により使い分けていた指導社員の存在である。
 
おかげでゴム会社に定年まで貢献したいと考えるようになった。FD事件さえなかったら高純度SiC事業部門の責任者になっていただろう。最後まで勤め上げたいと考えていた会社で勤めることができなかった思いはトラウマとして残り、転職後の会社でセラミックス技術者から高分子技術者に転身しても出世はそこそこだった。
 
第二新卒のように早めに辞めるのが良いかどうか人生は運が大きく占めるので何ともいえないが、一度選択した会社に最後まで勤め上げようと努力するのも良い生き方だと思う。当方はヘッドハンティングのコンサルティング会社から紹介された写真会社で55歳(注)まで勤務する努力を続けて最後にカオス混合を開発できるチャンスに巡り会った。
 
この仕事はゴム会社の指導社員から宿題とされたテーマだった。まさに就職は運だと思った。出世以外に様々な運命が人生にはある。多様な選択枝や視点で就職を捉えてほしい。何がなんでも一生勤め上げようと努力する選択も悪くはない。但し誠実と真摯さは忘れないように。
 
(注)父親の時代の定年の年齢である。また、転職に反対した父親から55歳まで写真会社に勤めるように言われた。また、ゴム会社の役職定年の年齢でもあり、55歳まで勤めるつもりだったが、少し長く勤め、最後の日は送別会も中止となり会社に一泊することになった。
 

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