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2016.10/14 スピーカー

昨日音工房Zで開催されたスピーカーの視聴会に参加した。視聴したスピーカーはZ1000-108sol(以下Z1000)とZ800-FW168HR(以下Z800)の2機種で、前者は完成品として後者はキット販売されている、いずれも20万円前後のスピーカーである。結論を書けば、「驚いた」の一言で、この会社のホームページに書かれているスピーカー評価は嘘ではないようだ。
 
音工房Z(http://otokoubouz.com/)という会社の詳細についてはそのホームページを見ていただきたいが、オーディオマニア向けスピーカー自作をサポートしている会社だ。その昔、当方が学生の頃オーディオブームがあった。そのブームを支えていたのは、高度経済成長で毎年給料が上がっていた団塊の世代である。今その団塊の世代がリタイアし、潤沢な退職金と豊富な時間を手に入れている。
 
当方が会社設立時に音工房Zという会社を知ったのだが、必ずヒットする事業だと感じた。しかし、届くメルマガとホームページの内容はやや胡散臭く、一部のマニアには支持されるかもしれないが、多くの団塊の世代の心を捉えるには程遠い表現である。一度ご覧になっていただくとわかるが、自画自賛の内容が多い。また、誤字脱字や怪しい表現も散見し、せっかくの実験結果公開もどれだけの人が参考にしているのか疑問を持ってしまう。
 
しかし、100聞は一見にしかず、だった。やや誇張な表現も多いが、ホームページ書かれているスピーカー評価が正しいと感じた。当方の年齢を考えると高域がどうのこうのと言われても聞こえていないので関係ない、と思っていたが、その聞こえていないはずの高域を感じることができたのだ。特にZ800の音の輪郭表現はすごい。すごすぎてその辺のホールで聴くコンサートの生音とは別次元の音である。むしろ録音状態のそのままを聴いているのでは、と思いたくなる音だった。市販のスピーカーでは聴けない音である。
 
それに対しZ1000は、音の定位感や音の響きが自然でロンカーターの「ザ・マン・ウィズ・ザ・ベース」を気持ちよく感じることができた。JBLの100万円ほどのスピーカーと比べてもこちらの方が自然の音に近いという点で好みの音である。JBLの大口径のウーファーから出てくる低音はすごいが、Z1000の自然な響きを聴いてしまうと、どちらのスピーカーがよいのか迷う。
 
ただしZ1000の驚くべき特徴は、10cm前後の小口径のスピーカー一発でJBLに負けない低音を出している点だ。自作スピーカーファン向けにデバイス販売を行っているフォステックスの8000円前後のスピーカーが使われており、Z1000の価格の大半はスピーカーの箱の値段と言うことになる。Z1000では、木の箱に20万円前後のお金を払うことになると気がつくとその瞬間にこの会社がナレッジの会社と理解できる。
  
 

カテゴリー : 一般 電気/電子材料

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