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2016.10/31 野球の話題

「「ヴーーーッ」-。日も傾きかけたメイン球場で、声にならない悲鳴が次々と上がった。若手6人で行われた全体練習後の特打。ロングティーに取り組んでいた斐紹が、脚を押さえ苦悶(くもん)の表情でグラウンドに倒れ込んだ。その直前には牧原が同じようにもん絶。釜元、黒瀬も同様にスイング中に足をつり、黒土の上でのたうち回った。」
 
怪しい小説の一節ではない。某スポーツ紙の記事からの転用である。記事の書き出しは「地獄の秋がスタート! 来季の王座奪回へ向け、ホークスの宮崎秋季キャンプが「悲鳴」とともに始まった。工藤公康監督(53)の予告通りに、初日からハードな走り込みを実施。中でも選手が悲鳴を上げたのは100メートル走10本×4セットのインターバル走だ。」とある。日本シリーズが終わり、プロ野球では早くも来季の話題で持ちきりである。
 
このような壮絶な記事の内容だが過重労働やパワハラ、モラハラはてはセクハラなどの問題を言い出す選手はいない。また、労働基準監督署も放置している。記事を読む限り、少なくともパワハラは誰の目から見ても明らかである。しかしこれが問題にならないのは、選手達の相互の信頼と来季への夢があるからだ。
 
監督の厳しい指導でもそこに信頼があれば、愛のムチとなる。ゴム会社で高純度SiCの事業化を担当していたときに、第三者が見たときに世間言うところの過重労働やパワハラが明らかに存在し、最後はFDを壊される業務妨害である。また、担当前の企画段階では、それを解答にした昇進試験で0点をつけて落とされている。
 
それでも推進したのは、研究所を建て先行投資をしてくださった経営陣の期待に応えるためだった。またU本部長は厳しかったが信頼できる方だった。I本部長に代わってからおかしくなった。そして事件が起き転職することになるのだが、昨今の話題である過重労働やパワハラは、職場の人間関係や相互の信頼で多くは解決できるのではないかと思われる。プロ野球の厳しい練習風景の記事を読み、相互の信頼と将来の夢の共有化が日本の職場で無くなってきたのではないか(注)と心配している。
 
「考え抜いた末、日本ハムに入りましたが、この4年間を振り返ると、これ以上ない環境の中でプレーさせていただいたと感謝しています。あのときの選択は間違っていなかったと。自分が成長していく上で、どういうところに身を置くかって、すごく大事なことなんだということが分かりました。」
 
これもスポーツ記事からの抜粋だが、当方は、いろいろなことがあったにもかかわらず、ゴム会社と写真会社両者で勤務できたことは、ドラッカーの著書を理解し実践するために大変役だったと思っている。両社で、当方がいなければ絶対に実現出来なかった、と言っていただける成果を出すことができ幸せである。当方でなければ解決できないご相談をお待ちしています。

 
(注)相互の信頼があると思って部下に厳しい言葉を言ってはならない。パワハラ、セクハラなどのハラスメントは相手がそのように取ったときにアウトである。そのため昨今の職場では紳士の言葉遣いの上司が増加中である。それでもハラスメント事件が起きているのである。本質として信頼関係が成立していない職場が増えているからである。

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