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2016.12/13 専門とは、研究とは(1)

32年間の技術者生活で金属から高分子まであらゆる材料の研究開発に携わった。79年10月にゴム会社で新人配属されて初めてゴムの研究開発業務を担当した。この業務内容は防振ゴムの配合設計で、当時先端材料だった樹脂補強ゴムの新処方開発が目標だった。

 

粘弾性理論によるシミュレーションにより見いだされた特性を目標に、試行錯誤で配合探索をした。その開発プロセスは、大学で学んだ研究プロセスとは大きく異なっていた。まだ新入社員だったので指導社員に言われたとおりに仕事を進めた。

 

残業手当が新入社員期間中はつかないにもかかわらず、自ら過重労働を行い、1年間の予定の仕事を3ケ月で仕上げた。見いだされたゴムの新処方は後工程に送られて製品化された。また、初めての特許出願(特開昭56-122846)も行っている。

 

この業務の後、高分子合成研究室に異動となり、ホスファゼン変性軟質ポリウレタン発泡体の企画を提案した。これは工場実験まで行ったために始末書を書くことになったが、そのおかげで新たなホウ酸エステル変性軟質ポリウレタン発泡体の企画を提案でき商品化した。

 

これらの仕事で高分子の難燃化技術が当方の専門キャリアとなった。学会発表やイギリスの学会誌の投稿もしている。また、セミナー会社から難燃化技術の講演を依頼されるようになった。

 

 

カテゴリー : 一般

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