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2017.04/19 ハイブリッド方式とe-Power

トヨタのハイブリッド方式は20世紀末から21世紀初めまで使用された車の燃費改善技術の一方式、と将来語られるかもしれない。しかし、科学的視点から新しさのない日産のe-Powerは歴史に残らないかもしれない。歴史には残らないが、電気自動車が車の未来のあるべき姿とするならば、今後その技術は発展する可能性がある。

 

科学的に見るとハイブリッド方式よりも効率が悪いと過去に結論づけられたシステムを用いているe-Powerが何故発展する可能性があるのか。それは車載を目的とした発電用エンジンの開発がまだ遅れているからだ。恐らく日産社内ではe-Powerの成功によりそのプロジェクトが活動しているかもしれないが、発電用に特化すればまだエネルギー効率の高いエンジンができる可能性がある。

 

当方がこのe-Powerに注目する理由は、エネルギー保存則から考えると不利な方式、科学的に考えるとダメな方式だからだ。すなわち科学的に否定されるのに技術的には未来の可能性が残っている点である。逆にハイブリッド方式は今後今以上の発展をする余地が少ない。せいぜいPHVで走行距離を伸ばす工夫ぐらいだ。

 

科学的に精緻に作られたシステムは、論理的に導かれる限界以上の発展はしないが技術的に作り出されたシステムは、その限界を見極めにくい。

 

例えば20年以上前にe-Powerが、すなわちエンジンで発電した電気を電池にためて、そのエネルギーでモーターを回す方式が科学的に効率を追求して考え出されたハイブリッドシステムに勝てるなどと思った人はいないはずだ。

 

当方は20年以上前のモーターショ-でエンジンで発電してモーターを回す方式をトヨタの技術者に質問したことがある。その時一笑に付された記憶が鮮明に残っている。エネルギー保存則から効率が悪い、の一言だった。

カテゴリー : 一般

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