2017.05/08 科学は技術開発の道具(2)
コロンボとホームズの共通点は事件現場も含めた「観察」を重視している点である。しかし観察した後の行動が異なっている。ホームズは仮説を立て、その仮説が正しいかどうかワトソンと一緒に確認する。ところがコロンボは「どうすると」その観察結果となるのか試行錯誤を進める。
すなわちコロンボの行動は、試行錯誤を繰り返してモノ創りを進めてきた技術者の行動と似ている。技術者は自然界の現象から機能を取り出すときに自然界でどのように機能が働いているのか、自然界で起きている現象を再現できるように、試行錯誤でモノを作ってみてうまく機能する形や構造を探す。
ニュートンもコロンボと似ていた。彼は、リンゴが木から落ちるのになぜ月は地球へ落ちてこないのかと思考実験を繰り返し、すなわち「どうすると」月は地球に落ちずにそのままになっているのか、力の釣り合いについて試行錯誤を行いながら万有引力の法則を発見している。
マッハはこのュートンの思考実験を非科学的と批判しているが、それは科学の立場からの見方であって、ニュートンを技術者とみなせば、昔から技術者が行っていたプロセスを彼は踏襲していたにすぎない。
手前みそになるが、退職直前の仕事ではニュートンの思考実験を有効に使いカオス混合装置や廃PETボトルを用いた環境対応樹脂を実用化している。思考実験の優れたところはどこでもいつでも迅速に実行できることだ。さらにそれらを繰り返しても費用が発生しない。弊社ではこの効果的方法を提供しています。ご相談ください。
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