2017.08/03 PPSとPET(2)
前任者に誘われPPSベルトが押し出されている光景を眺め、ブツが多いのに驚いた。前任者はブツが問題ではないといったが、当方にとって表面性の悪いベルトはその用途を考えると大問題だと伝えた。
前任者は形状矯正でブツを修正できるから大丈夫だという。しかし、当方はコストも考え、押出成形されたベルトをそのまま使えるプロセスにすべきだと前任者にアドバイスをしたら、当方が担当しそれを実現してください、と言われた。
このような会話が幾つかなされ、いくつかアドバイスしたことが原因で当方が担当しなければいけなくなった。技術課題がたくさんあるにもかかわらず、その完成納期が半年後という難易度の高さに惹かれたのかもしれないが、とにかく引き受けることにした。
PETフィルムにもブツは出たりするが、PPSのそれはあまりにも多すぎる。中には工程の問題も含まれていたが、ブツの原因を分類したところ、PPSという樹脂の特徴から起因しているブツが多い。
すなわち溶融し押し出されているはずが、未溶融部分が多数残っている、と考えなければ説明のできないブツが多く、L/Dのとてつもなく大きな押出機を用いなければ解決できないのでは、と懸念したりもした。
カテゴリー : 高分子
pagetop