2017.08/09 意識改革
「製薬会社・ゼリア新薬工業に勤めていた男性Aさん(当時22歳)が、新入社員研修で「過去のいじめ体験」を告白させられ「吃音」を指摘された直後の2013年5月に自死し、「業務上の死亡だった」として2015年に労災認定を受けた。【BuzzFeed Japan / 渡辺一樹】」
これは昨日報じられた、行き過ぎた意識改革の研修で自殺者が出たというニュースの出だしである。当方は会社の研修以外に若いころ自費でいくつか受講した体験があり、研修内容についておよそ見当がつくが、未だに前時代的な内容の研修を行っていた会社があることにびっくりしている。
最近の研修のトレンドはワークライフバランスが中心だが、10年以上前までドラッカーの焼き直しや、アドラー心理学などの心理学の成果を取り入れた研修、それ以外にニュースで紹介されていたような意識改革研修がもてはやされた。
ニュースで紹介された意識改革研修は、受講者の未熟さや能力不足を気づかせ反省させ意識改革を迫る内容である。しかし、昨今の政治状況を見れば、有権者から選ばれた立派な方々でも未熟者ばかりで、そもそも人間とは死ぬまで成長し続ける努力こそ大切なのに、この研修では成長し続ける努力の重要性に気づかせるのではなく、その人のプライドを傷つけることにより未熟さに気づかせる手法をとる。
これは短期に研修成果を出せるが、誤った指導方法である。精神の成長のために「気づき」は重要で、読書は一つの手段である。そのほかに辛口の友は重要である。耳が痛いことを即座に行ってくれる友人は、社会ではなかなかできないが、それでも努力すれば一人ぐらいはできる。今の時代には、こうした「気づき」のためのノウハウを指導する研修こそ必要ではないか。関心のある方は弊社へご相談ください。
カテゴリー : 一般
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