2017.09/23 科学の活用方法(3)
科学でモノ造りを進めたときに問題となるのは、否定証明の存在である。この欄でも紹介してきたが、科学的に否定されたからと言って、技術で実現出来ないというわけではない。
当方は、ゴム会社で電気粘性流体の増粘問題や写真会社では酸化スズゾルの帯電防止技術に関する科学的な否定証明の成果を技術でひっくり返してきた。
モノ造りそのものは、科学誕生以前の技術的方法で進めた方が効率的だ。仮に自然界で解明されていない現象があったとしても、昔の人はブラックボックスとして扱い、うまく技術開発を進めてきた。
科学誕生後、科学の力でブラックボックスを解明することにより、新しい技術が次々と生まれたので科学の方法で技術開発スピードが加速された。これは科学の成功体験に思えるが、だからといって昔の技術開発の手法を捨て去るべきでなかった。
ブラックボックスがあったとしても技術開発できる、という事実を活かすべきだった。
ところで、企業において科学の力を無駄なく発揮出来るのは、評価解析分野である。もし今基礎研究所をもてあましている企業があったとしたら、研究所をすべて分析や評価解析センターとして運営することである。
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