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2017.09/24 科学の活用方法(4)

科学という形式知を持たない人材だけのグループに技術開発を担当させてうまく行くのか、という問いに対して、うまくゆく、と自信を持って答えたい。

 

この6年間技術開発のコーチングを行ってきて自信を持ったのは、形式知を持たないメンバーの組織でも先端技術の開発ができると言うことだ。

 

今、某企業でナノテクの指導を行っているが、スタート時の担当者は高卒の営業但担当だった。100分率の計算はできたのでそれで十分技術開発ができるといってスタートしている。

 

半年も経っていないが、そこそこの技術ができあがってきた。おそらく大企業ならば1年ぐらいかける業務を3ケ月ほどで行った。科学的研究を放棄しているので早いのである。

 

このような開発を行ってみると科学というものの本質が見えてくる。やはり哲学に過ぎないのである。

 

それでは科学が不要かというと、昨日書いたように評価解析では真理を追究する科学の方法が重要な役割を果たす。それ以外に技術の伝承を行うときには、科学でデータを整理した方が確実に伝えることが可能である。

 

また、科学で整理された技術は、再利用可能で時代を超えて伝承することが可能となる。技術開発を行った後も技術について科学で研究する必要性があるのはこの理由からである。

 

だからといって、いつも科学第一主義で技術開発をしなければいけないわけではない。むしろ昔から行われてきた人間の営みとしての技術の手法で開発したほうが良い場合がある。アジャイル開発などは、科学的に行うよりも技術で作りあげたものを市場で科学的に評価する手順で行った方が効率的である。

カテゴリー : 一般

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