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2017.11/05 (フィラーを用いた高分子の機能化)科学の世界における誤解(11)

高分子にフィラーを50vol%以上添加しようとすると流動性に問題が出てくる。フィラーだけならば、1980年代のセラミックスフィーバーの時代にフィラーの流動性を上げる技術が開発されている。

 

しかし、高分子とフィラーの組み合わせでその流動性を改善する技術はノウハウであり、体系的な形式知として公開されていない。

 

しかし、当方のようにこのノウハウについて真剣に取り組んできた技術者はどこかにいるはずだ。当方がこの問題で大成功したのは電気粘性流体がゴムからのブリード物で増粘し機能を失う問題を解決したときである。

 

電気粘性流体は半導体微粒子と流動性を有する液体の高分子との組み合わせで製造され、電場をかけると半導体微粒子が電極間でクラスターを形成するために流動性を失い固体になる。

 

すなわち電場の制御で物質のレオロジーを制御できる優れものだが、実用化された事例は少ない。今はもう見向きもされない機能性流体かもしれない。

 

この流体は、溶媒の高分子と半導体微粒子との濡れ性が良いので少しチキソトロピーとなっている。ゴムからの抽出物が増加してくると次第にその性質が大きくなり、やがては流動性を失う。

 

微粒子の体積分率を20vol%未満にしていてもヘドロ状態になる。このヘドロ状態をどのように解決したのか。それはゴム会社から出願されている当方の特許をご覧ください。科学的方法で問題解決にあたって失敗したテーマを成功させました。

カテゴリー : 一般 電気/電子材料 高分子

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