活動報告

新着記事

カテゴリー

キーワード検索

2017.11/07 (フィラーを用いた高分子の機能化)科学の世界における誤解(13)

電気粘性流体の増粘問題は、20年以上前に転職する遠因となった成果だ。ここで得た経験知は、混練と界面活性剤に関する科学体系の違和感に気づき整理できた。

 

企業に勤務する技術者のメリットに女神に遭遇できる現場をあげることができる。そこにいるのは男神かもしれないが、当方には皆女神に見える。

 

自分の目指すキャリアの方向と異なる女神でも大切にすべきである。やがて彼女らは自分のキャリアを変えてしまうかもしれないが、それも受け入れる寛容さが必要だ。むしろ煩悩と戦う苦しみより良い結果が生まれる。真摯に取り組む限り科学や技術の世界に不道徳とならない。

 

ゴム会社でセラミックスの研究を続けたことで科学の面白い側面に気がついた。同じ材料科学分野でも現象のとらえ方が少し異なる。

 

例えば結晶という概念は鉱物の研究から生まれた無定義用語であり、セラミックスと高分子では、結晶の取り扱いが異なっている。このように書くと大学の先生に叱られるかもしれないが、少なくとも当方には、高分子結晶や非晶の取り扱いはセラミックスにおけるそれと異なるように見える。

 

高分子結晶の研究では、セラミックスの結晶と類似の方法で現象を整理している。この意味で取り扱いは異なっていないように見えるが、それは高分子の結晶化がセラミックスのそれと同じ機構と仮定してのことである。

 

もし高分子の結晶化機構がセラミックスと異なるならば、異なる取り扱いをしなければならないはずだ。しかし、高分子の結晶に関する論文を読むとそのあたりが曖昧になっており、その曖昧さのため取り扱いが異なるように見えてくる。

カテゴリー : 一般 電気/電子材料 高分子

pagetop