2018.04/26 一眼カメラのレンズの「味」
ミラーレスとTTL方式の違い以外に、フルサイズ一眼カメラを購入するときに考えなければいけないのは、そのメーカーの違いで画像処理が異なるため、撮って出しの「絵」表現がカメラのデジタル部品で影響を受ける問題である。
PC上でも画像処理ができるので、手間暇かけるのであればこれは大きな問題にならないと思われがちだが、レンズの特徴から起因する表現の差になると画像処理が難しくなってくる。
これができるソフトウェアーもあるようだが、写真をソフトウェアーで加工することを面倒に感じる人には、撮って出しのJPEG画像の違いは、フルサイズ一眼を購入するときに考えなければいけない大きな問題だ。
銀塩フィルムを使っていた時代ならばカメラの機種の違いが画像へ与える影響について、レンズだけを考慮すればよかった(注)。それよりも銀塩フィルムの影響が大きかった。日本のすっぴん女性の肌色について、コニカカラーがその再現性に優れていたのは事実だが、化粧をすると表面コーティングの影響が画像に出るのであまり気がついていない人は多い。
まさかとは思うが、この技術の差からライバル企業が化粧品の画像に与える影響の大きさに気づき、化粧品の研究を進めその市場に参入したとするならば、すごいと思う。化粧品は表面コート技術だから基盤技術の横展開をした、というもっともな説明を聞いたりするが、街を闊歩する若い女性の美顔が写真フィルムのような重層塗布に支えられているのかと思うと少し寂しい。
最近「ボケ」が注目を集めている。老人のボケではない。写真のピントから外れたところのにじみの様な画像が、レンズの設計により異なり、これをレンズの「味」と表現する人もいる。
当方は「ボケ」以外の因子もレンズの重要な「味」だと思っているが、このピントから外れたところのにじみに徹底的にこだわっている写真家もいる。それに答えたのがソニーである。徹底的にボケの美しいレンズを取り揃えている。
このレンズで写真を撮ると、昔の映画のワンシーンの様な写真が撮れる。初めて見るとグッとくる。ピントの合っているところはきちっと写っているが、少しでもピントが外れると緩やかにぼけてゆく独特の映りであるが、下手をするといわゆるねむい写真ができる。
(注)実際にはニコンでしか取れない画像とかペンタックスでしか取れない画像というのもあるように感じている。またミノルタでしか取れない水着を着替える女性の写真というのもあるらしい。これは古いカメラの宣伝で知った。
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