2018.06/14 ドラッカーの著書
高校生の時に読んだドラッカー著「断絶の時代」は難解だった。今読めばわかりやすい知識労働者の説明として読めるが、経験知の乏しかった高校生にとって理解して読み進めるには骨の折れる作業だった。
しかし、生意気盛りでもあり、親子の断絶や世代の断絶などこの著書のタイトル由来のフレーズを気楽に発した手前、我慢して読破した。
読んでみて、亡父がただ生意気をたしなめるために読書を勧めただけでないことを理解できた。たった一冊の本で大きく成長できたような気がした。目から鱗どころではなく、全身の鱗が取れたような気分になった。
ドラッカーの著書を読み続けて、それが単なる経済書ではなく、また生活感のない哲学書でもなく、現代という時代を生きてゆくための常備本(座右の銘というには若すぎる)という印象を当時持った。
高校時代から読み続けてきたので「もしドラ」がベストセラーになっても驚かなかった。また、没後10年以上たっているのに、未だに書店でドラッカーの書を見つけても不思議に思わない。
経験知が乏しい段階で彼の著書を読むと極めて難解に見える。しかし、社会経験を積んでから彼の著書を読むと、マネジメント本としてではなく現代を生きるための指南書であることに気がつく。
また、そこに書かれている情報は、知識となりやすいように整理展開されており、それが知識不足の時に難解に見える原因である。すなわち行間にはドラッカーの暗黙知があふれているのだ。
カテゴリー : 一般
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