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2018.06/28 オーディオブーム

50年ほど前にオーディオブームは始まり、バブルとともに消えたと思っていたら、最近ささやかなブームがまた起きているらしい。以前オーディオチューナーが壊れたためにそれを探しに出かけたらヤマハ製しかなかった話をこの欄で紹介している。

 

インターネット端末とチューナーを兼ねた製品が販売されていることを知り、それを購入しようと思ったら、ややサイズが大きく邪魔になるので諦めた。それから2年ほど経ち、壊れていたチューナーをダメもとで修理しようとしたら、いつの間にか治っていた、という話だ。

 

40年前10万円以上したマイコン制御のシンセサイズドチューナーは、マイコンが暴走していたために動作不能になっただけのようだ。電源コードを外し放置している間にリセットされたらしい。ラジオマンジャックをまた聞きながら料理をしている。

 

骨董品と呼んでもいいようなチューナーはこうして復活したが、「さすがソニー製」と言いたくなるぐらいに良い音がしている。コンデンサーの大半はセラミック製なので劣化していないのだろう。修理しようとして40年間たまったホコリを掃除して放置しただけで復活した体験は他のデジタル機器で稀にある。

 

ところで、最近のオーディオ業界は、というと、まず音の出口であるスピーカーは外国勢に席巻された。スピーカーが売り物だったパイオニアはオンキョーへオーディオ部門を売却している。コニカミノルタの有機EL工場を東北パイオニアが購入しているので事業再構築中なのかもしれない。

 

パイオニアの事業を承継しているオンキョーは、スピーカーを振動板から自社開発しているフォステックスと並ぶスピーカーメーカーだ。最近小型の高級スピーカーを発表しているが、それがセプタープロジェクトによる、とわざわざPRしているので昔のオーディオ世代を狙い撃ちしているのは明確だ。

 

そのスピーカーの音は小型らしからぬ銘機と呼べるような音だが価格が高い。このスピーカーを買うぐらいならば、ギターの側板をボディーに使っている小型スピーカーのほうがよい。音の傾向は少し異なるが、価格とのバランスが良い。

 

スピーカーは値段が高ければ本当に良い音が聞こえてくる嗜好製品そのもので気にいらない。100万円以上のスピーカーは、スピーカーの存在がなくなり本物の音を通り越したきれいな音がする。老化した耳でもそれがわかるから不思議だ。使用されている材料や技術の価格を考慮しても本物の音が聞こえているわけではないので100万円は高すぎる。

 

本物でもないのに美しく聞かせて高い金を取る外国スピーカーの商売は、いくら趣味の世界でもボッタクリバーの感覚に見える(聞こえる)。

 

面白いのは3万円から10万円前後でそれらしい音のするスピーカーがあることだ。ただこの価格帯のスピーカーの特徴として、少し慣らし運転をしてやらないとよい音に聞こえてこない。

 

単身赴任したときに、展示品を半額以下まで値切り2万円前後で購入した当時新製品のオンキョースピーカーがこのごろ40万円前後のB&Wのスピーカー並みの音を出しているのに驚いている。コーンを支えているエッジやダンパーが劣化し柔らかくなってきたのかもしれない。

 

アンプで有名だったサンスイは長らく続けていたアンプの修理サービスを辞めてしまったようだ。デノンはいつの間にか安いスピーカーだけを扱いハイファイスピーカーの販売を辞めてしまった。また、2年前には1台だったレコードプレーヤーの商品を数種類揃えているのには驚いた。

 

秋葉原を歩いてみると、オーディオブームが復活してきたような雰囲気が漂っている。面白いのはカセットテープレコーダーの中古品を扱っている店があることだ。

 

昔のオーディオブームを支えた世代は、団塊の世代の尻尾と我々の世代までのおよそ6歳ほどの幅がある世代が中心ですそ野は20年の幅があり一大市場だ。その中心世代が退職し、年金を満額もらえるような年齢になった。

カテゴリー : 一般

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