2018.08/26 阿波踊り(2)
最近山根会長の話題をTVで見られないと思ったら、富田林市の脱走事件にアジア大会のバスケットボール問題と、立て続けにマスコミが飛びつきたくなるような事件が相次いだ。
阿波踊り問題がもう少しTVで取り上げられるかと期待していたが、あまりにも次から次へと大衆見世物型事件が相次ぐのでかすんでしまった。
先日デジカメが従来のアナログカメラのデザインに戻ってしまった話を書いたが、阿波踊りの問題については、昭和の時代の利権が絡んだ臭い運営が問題の根底にあり、カメラがクラシックデザインに戻る問題より深刻で日本国民に与える影響も大きい。
ややオーバーな表現かもしれないが、観光立国日本を掲げ政府が観光に力を入れているときに、日本の重要な観光資源の一つ「阿波踊り」が、利権にぶらさがる人たちによって食いつぶされそうになっているのだ。
今年に限ったことではなくて、昭和から続いてきた典型的な利権産業のなれの果てが顕在化した問題である。もしこのまま続けていったなら、あと10年もすれば、観光客は50万人台まで落ち込むかもしれない、と懸念している。
10年しなくても、今年の観光客100万人以上という数値がインチキで実数はすでに50万人以下になっている、という調査結果も発表された。チケットの売り上げも昨年の半分という報告もある。このあたりの正確な数値が出てこないところも怪しい。
その中で、市長をリーダーとした主催者やその利権団体に反発し、「有名連」の人たちが総踊りを決行したのは、しかも無料席でそれをやってのけたのは、革新的試みで日本人はもっと注目すべきだろう。ただし従来通り見世物興行的だったのが残念だが。
当方はTV以外で阿波踊りを見たことが無いが、機会があれば一緒に踊ってみたいと思っている。しかし、今の阿波踊り観光はこのような願望を寄せ付けない「お客を無視した利権がらみの観光」の運営になっている。
このままならば、永遠にTVで見るだけで終わるのかもしれない。「見る阿呆」の中に、TVで見ている潜在的なニーズがあることに気が付くべきである。このニーズを掘り起こすためには、「踊る阿呆」に引き込むことだ。すなわち見物型観光からの脱却である。リオのカーニバルを越える世界の阿波踊りを目指してほしい。
カテゴリー : 一般
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