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2018.10/11 個人と仕事

朝日新聞デジタル9月28日の記事だが、三菱電機が社名公表を恐れ裁量労働制を全廃したという。幾つかの記事で厚労省の調査を受けて過重労働の指摘を受けた結果だという。社名公表を恐れていたことがこうしてニュースで報じられてしまうのも皮肉なことであるが、過労死が複数発生していたという。

 

当方がゴム会社に勤務し高純度SiC事業立ち上げを行っていた時に他の事業立ち上げを行っていた若手リーダーが突然死した。NB地区と呼ばれるところで新事業関係の業務が推進されていたので、当方も顔だけは存じ上げていた。

 

当方の職場はNB地区の一番端にあり、小説で名が知られた療養所が隣接していた。仕事がうまくいかず落ち込んだときにはその療養所を眺め、あらためて気合を入れなおし仕事に取り組んでいた。

 

過労死してもよいような状態で仕事をしていたが幸運なことに独身寮が徒歩五分の所にあり、異常を感じたときにはこっそりと自分の部屋で昼寝をしていた。不謹慎と言ってしまえばそれまでだが、異常な状態で仕事を推進していることを自覚していたので命を守るために取った行動である。

 

ある日、本部長が研究棟を訪ねてきて当方がいないことを同僚に尋ね、行く先を聞いたという。同僚はしかたなく青年会館の部屋で仕事をやってますと答えたという。後日、その本部長と食事をする機会があり、その話題を出されたが特に叱責されるわけでなく、体だけは大切に、そして早く結婚しろと言われた。

 

遠慮なく、十分に体を大切にしてますから、機会があれば仲人お願いします、と答えたが、このような上司の下では何が何でも事業を立ち上げようという気力がわいてくる。不幸にもこの本部長の時に突然死が起きているが、この本部長は過重労働を求めていたわけではなかった。残業削減をむしろ推進していたのである。

 

 

カテゴリー : 一般

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