2018.12/05 技術開発経験談(3)
毎日午後は、自由に実験できる時間だと言われた。そのため、配属されて最初の一週間は、社内の実験設備を使用する方法を指導された。
指導社員が設計して創作された世界に一台しかない粘弾性測定装置スペクトロメータは、現在市販されている粘弾性装置の4倍の大きさだった。
当時マイコンが無かったのでミニコンで動作しており、この制御部分が半分の面積を占めていた。またサンプル取り付け部分やサンプルに信号を送るモーター部分はじめすべてが大きく頑丈に作られていた。
このスペクトロメータは指導社員の管理装置だったので自由に使えた。それ以外の設備はすべて予約や設備管理者との調整が必要だった。
指導社員は使う必要のない設備も含めてすべていつでも使用できるように設備管理者を紹介してくれた。おかげで名刺ホルダーがすぐにいっぱいになった。
勉強になったのは、ゴムの混練製品開発の実用化を考えたなら必ずパイロットプラントの試作設備でゴム材料を混練しなければいけないといわれたことである。
また、製作したゴム材料について早い段階で繰り返し引張による耐久試験器を用いて信頼性のチェックを実施することが実用化を失敗しないコツである、と指導された。
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