2019.01/02 ドラッカーの経営者論
ゴーン氏逮捕のニュースの影響で、様々な経営者論がニュースに登場しました。その中の一つに、企業経営にも技術が必要であり、その専門家である社長が高い報酬を得るのは当然、という意見がありました。
技術者がその高い技術力ゆえに高給で優遇されるのは当方も技術者ゆえに理解できますが、経営者がその高い経営能力ゆえに高給を取っても当然、という意見には少し違和感があります。
これは公表されたゴーン氏の会社私物化実体や、ゴーン氏の経営手法を見れば明らかであり、もしこれを有能で成果を出した経営者ゆえに許されるとしたならば、組織だけでなく社会もおかしくなります。
ドラッカーは社長の重要な仕事は、誠実で真摯な後継者を選ぶことだと述べており、会社経営で必要となる高いスキルについては、知識労働者の採用で対応するよう解説しております。
わかりやすく言えば、社長とは常に誠実で真摯に会社のため、社会のために身を捧げて貢献しなければいけない特別な役職と言っています。ゴーン氏について公開されている情報が仮に法律的に許されたとしてもその仕事ぶりは、およそドラッカーが理想とした経営者像とは程遠い。
カテゴリー : 一般
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