2019.02/20 NHK「いだてん」の低視聴率
中間転写ベルトの現場で起きている現象の続きを書こうとしていたが、WEBニュースでNHK「いだてん」の視聴率が悪いという話題を見つけて、少し思うところがあり、キーを叩いてみた。
この番組は結構面白いが、真剣に見ようとすると少し疲れるドラマである。初回を見たときにそのように感じて、適当に見ている。適当に見ていても笑えるドラマである。これは45分間真剣に見続けるドラマではない。たまたま世界記録を出したために、日本人初めてのオリンピック選手となり、その運命に従い使命を全うした四三さんの噺である。
但し、この人は、日本人初めてのオリンピック選手というチャンスを活かし後世にその名を遺すような最高の栄誉を得たわけでないらしい。だから織田信長とか徳川家康などと同列の扱いを受けていない。当方もその名前を知らなかった。こうして書いていても名字を思い出せないくらいである。
ところで、時々噺家の解説がはいるが、このような解説は適当に聞いて笑えばよい場面である。しかし、笑えないような噺もある。おそらく演出家は大河ドラマの視聴者が真面目であることを忘れているのかもしれない。
このドラマを従来の大河ドラマのような姿勢で見たらわけが分からなくなる。これは何かをしながら適当に見るドラマである。適当に「ながら視聴」していても物語を理解できる、いわゆるテキトーなドラマだ。
テキトーなドラマだが、その演出は結構凝っている。真剣に見ていると作り手が随所に仕掛けをしていることに気がつく。だから疲れるのである。視聴者はそのような仕掛けに期待をしていない。むしろ文句なく腹を抱えて笑えることだけを期待している視聴者の方が多いのではないか。
このドラマ、主人公には失礼だが、いっそのこと完全な漫画仕立てにしたら視聴率が上がると思う。垣間見える作り手の真面目さが今のドラマの障害になっているように思う。このドラマの背景となっている歴史については年配の視聴者なら皆知っている。だから小細工がつまらなく見えるのだ。
初回を見てこの番組が低視聴率になると、当方には予想された。いっそのこと低視聴率を無視して全話作り上げたら面白いと思う。おそらく総集編の視聴率はこれまでの大河と異なり高視聴率になるような気がする。アマチュアスポーツとは何かを考えるのに良い番組だから。
カテゴリー : 一般
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