活動報告

新着記事

カテゴリー

キーワード検索

2019.03/07 実験(1)

実験を行う目的は、大別すると2つある。一つは、仮説を確認するためであり、他の一つは、機能を調べる、あるいはチェックするためである。

 

前者は、主に科学者が研究のために行うものであり、後者は、多くの技術者が行うべき実験である。前者は小学校から学習してきたので、主に後者について考えてみたい。

 

写真会社に転職してびっくりしたのは、実験は仮説を確認するためだけにやれ、と仮説に基づく実験だけを強制していた管理職がいたことだ。

 

タグチメソッドが導入されたときには、L18の実験は仮説を確認する実験だと大変狭い意味の指導をしていた。

 

ラテン方格を用いるL18実験は、本来すべての条件で実験を行っていては時間がかかるので、一部実施の実験で基本機能のチェックを18種の実験で確認しているのだ。

 

制御因子を配置していても実験結果を検討するとそれが制御因子とならない場合があり、そのため制御因子を仮説だなんて説明していたが、制御因子は仮説ではない。

 

技術者が考案したシステムを機能させるために操作すべきレバーあるいはダイヤルに相当するものだ。

 

実験開始前に制御因子として設定しても、それがSN比の制御因子と言えるほどの寄与が無かったときには、調整因子として利用できる。

 

すなわち、SN比に影響を与えないで機能の調整ができる因子となる。ゆえに最初に制御因子を設定した時にこれを仮説だけの意味に捉えるのは少し無理がある。仮説の様にみえてしまうが、単なる仮説だけの目的で制御因子を設定して実験をするわけではない。

カテゴリー : 一般

pagetop