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2019.03/23 ニコンZ6

今年の1月にニコンの新製品フルサイズミラーレス一眼を購入した。ソニーが開拓したフルサイズミラーレス一眼の市場に昨年キャノンとニコンが歩調を合わせたように参入している。キャノンとニコンの新製品をカメラ店で比較してみたが、明らかに両者の戦略の違いが新製品に現れていた。

 

撮像素子も生産しているキャノンは手堅く普及版もそろえての市場参入である。ニコンは、レンズを取り付ける新マウントを他社のどれよりも大きく小型化が難しいサイズで設計し、ミラーレスを高性能カメラとして位置づけて参入してきた。

 

Z6とZ7がその新製品の名称だが、この2機種は撮像素子だけの違いである。そして驚くべきことには、「made in JAPAN」という刻印が両製品になされている。これだけでもニコンの力の入れようが伝わってくる。

 

これだけ気合が入っているのに、カメラ雑誌2社は、キャノン、ニコンの両者がまだソニーのミラーレスに追いついていない、と評価していたのが気になり、ニコンのZ6を業務用に購入してみた(注)。

 

店頭品を見た限りではその品質が3社互角のように思えたので、雑誌の評価を参考にその差を見てみた。どうも雑誌の評価は間違っているように思えてきた。

 

Z6のカメラとしての完成度は極めて高い、というのは当方の評価だ。例えば雑誌では互角となっていたが店頭品で気になったのはファインダーの見えやすさ。これは、ソニーのファインダーよりもニコン製は良い。3ケ月使ってみたが、ピントの山が大変わかりやすいのだ。D3の光学ファインダーよりもわかりやすい。

 

また被写体の明るさの変化に対して、店頭で確認したソニーのファインダーは不思議な変化をしたが、Z6のファインダーでは自然な変化である。また、連続撮影における見えやすさになるとニコンに軍配が上がると思う。

 

昨日は、マクロレンズを使用したかったので純正のマウントアダプターを取り付け、そこへ「AF-S MICRO NIKKOR 105mm 2.8G」を取り付けた。そこで新たな発見をした。

 

驚くべきことに、カメラの絞り表示が3になるのだ。レンズのF値は2.8なのでここは2.8と表示されなければいけないはずである。レンズキャップをつけたまま絞り値をあげたら3.2となった。絞りを絞ってゆくと順調に値が大きくなるが、下げてきてびっくりした。3.2から下がらないのだ。

 

もう一度スイッチを切り、レンズを取り付けなおしてみたら、やはり3から始まった。早速サービスセンターにこの症状を尋ねたら、最初修理センターではなく、カスタマーセンターに連絡してくれ、と言われたので、先日修理から戻ってきたカメラの不具合だ、と説明したら、ようやく対応してくれた。

 

対応は良かったのだが、新製品の知識のない担当者で状況を説明するたびに待たされる。結局原因を社内で調査するとなって返事を待っていたら電話担当のお姉さんではなく、落ち着いた声の二枚目から電話がかかってきた。

 

その男性の説明では、最新のカメラではセンサーに到達している光量から計算される絞り値をカメラで表示しているとのこと。すなわち絞り優先オートで撮影するときに、絞り値を設定しても焦点距離が変われば光量が変化するので実絞りも変化しており、その演算された値をカメラに表示しているという。

 

その変化量が小さいレンズでは標示される絞り値は見かけ上変化しないので気がつかないが、マクロレンズではレンズの動きに対して光量が大きく変化するので絞り値もその動きに合わせて大きく変化するのだという。

 

だからマクロレンズであれば無限大の距離に合わせれば、絞り値はレンズのF値と同じになる可能性がある、とその男性は丁寧に説明してくださった。

 

D3を長年使ってきたが今回の様な変化はしなかったので、そのことも質問したら、D5では、Z6と同様の動作をするので、古いカメラでは演算処理が入っていない可能性があるとのこと。

 

最新カメラ、おそるべし。ただし、レンズの使用法11ページには、カメラは設定したF値を保つように、自動で絞りを調整すると書いてあるのだが困った。

 

(注)店頭品をいろいろ調査してみても幾つかの点で雑誌に書かれた評価にはならなかった。例えばZ6とZ7はグリップの握り感も含めてデザインの完成度が高い。フルサイズミラーレス一眼は、これまでのカメラとマウントに互換性が無いので、当初安くなったソニー製を購入しようと考えていた。しかし、雑誌の評価と店頭品の印象が大きく異なり、当方の評価はニコン>>ソニー>キャノン=ルミックスであった。これは個人の感想だが、4社の製品を実際に同時に触れてみると、値段は高いがニコン製品に軍配が上がると思う。撮像素子はともかく、デザインやファインダー、撮影後の映像の見えやすさなどは店頭でもその差がわかる。お得感はキャノンだが、長く使用する観点では、物欲を盛り立てるニコンとなる。ルミックスも悪くない印象だったが将来性に不安が残った。この3ケ月このZ6でいろいろ撮影してみたが、ストロボシューのバネが飛び出した初期故障以外満足している。仕事用カメラとして今後はZ6を使うことになる。

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