2019.10/18 オーディオという趣味
昨日音工房Z主催のスピーカー試聴会に出かけた。驚いたのは参加者が70前後の老人ばかりだったことである。
もっとも平日の15時ということで、この時間帯で暇な人という説明がつくが、若い人にオーディオと言う趣味が死語となり、オーディオ専業メーカーの倒産や統合が続いている時代である。パイオニアもオンキョーも今年外資になった。
耳の悪くなった老人ばかりでスピーカーの試聴会だから、「視聴会」と書いたほうが良いかもしれない。
1台100万円を超えるJBLのスピーカーと音工房Z開発の新作1セット数万円のスピーカーとの比較と言う大胆な企画である。
昨日は、6000円程度の雑誌の付録スピーカーとの比較もできたので面白かったが、スピーカーと言うデバイスは箱の設計で大きく性能が変わることを十分に理解できた。
40年近く前にオーディオ評論家という職業が成立していた。今残っている定期刊行のオーディオ雑誌はSTEREOのみで、もうオーディオ評論家は食べてゆけないだろう。
音工房Zは弊社が事業をスタートしたころに誕生した会社だが、木工技術に着目し事業を展開しているところが面白い。デジタル技術がいくら進歩しても、音の出口はアナログから進歩しない珍しい技術分野である。
音の出る原理やそれを電気的に実現する方法が分かっても科学ではこれ以上進歩させることができないのかもしれない。
BOSE社は音場再生を科学で解明し、オーディオ分野に進出したブランドで我が家のメインスピーカーは、天井からぶら下がっているBOSEだった。しかし、昨年組み立てた雑誌の付録に音工房Zのキットを組み合わせたスピーカーの方が良い音がする。スピーカーは、もはや価格や科学ではどうにもできないのだろう。
カテゴリー : 一般
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