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2019.10/28 日産自動車は、どこへ向かう

今年の東京モーターショーの目玉は日産自動車、と先日書いた。自動車に興味が無くてもぜひ日産自動車のブースを覗いてほしい。

 

おそらく誰もが気がつくと思うが、これがかつてトヨタと競っていた日産自動車か、と思わせる展示である。

 

日産自動車の国内売り上げは、いつの間にかホンダに抜かれ、業界3位である。これがカリスマ経営者ゴーンの成果である。

 

グローバル化を指向し、効率を追求した結果が現在の日産自動車の姿である。今ルノーとの経営統合の話が持ち上がっているが、経営統合すべきでないことは日本人ならば理解できる。

 

日産自動車のマザー工場はすでに更地になり、日産は自動車業界で最も国内の空洞化に貢献したメーカーの一つとなった。

 

グローバル化の流れの中で経営として当然、という意見があるかもしれないが、日本経済を考慮したら国内における日産の活動をもう少し重視すべきだった。この日本における凋落はGDPがなかなか上がらない一因だと思っている。

 

グローバル化を急ぎ海外工場を無計画に増やした日産のV字回復でゴーンはカリスマ経営者となったが、彼の仕事ぶりは今ニュースで報じられている通りで、日産自動車の経営そのものは、むしろ風土も含めて後退した。

 

 

これまでトヨタ、ホンダと乗り継いできたが、結婚してから日産車に乗っている。好んで日産車に乗っているわけではないが、営業マンの熱意で日産車を3代乗り継いだ。

 

今乗っているのは年齢にふさわしくないジューク(1.6GT)である。この車を選んだ理由は、今の日産車で面白い車は、これしかなかったからである。ところが東京モーターショーの展示にはこのジュークも無くなった。

 

日産の強みは、良くも悪くも「技術の日産」である。トヨタに対抗し、つねに意地を張ったかのように、かつては先進的な技術を搭載した車を市場に提供してきた。また電気粘性流体アクティブサスの共同研究をしたパートナーも日産だった。

 

ジュークの4駆は、悪天候の首都高でもトルクベクタリングにより快適なハンドリングが可能で日産自動車のかつての面影を残している車だ。日産自動車は、見かけの経営指標だけでなく風土組織もバブル前に回復し、日本のGDP向上に貢献できるように頑張ってほしい。

カテゴリー : 一般

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