2019.11/27 古本
近所にあった書店は無くなって10年経ち本を買おうとしたら、10分-15分歩いて駅まで行かなければ新刊本を手に入れることができない。ただしその途中に古本屋が1件生き残っている。
漫画が多いのでこれまで覗いたことは無かったが、たまたま1冊100円3冊200円と書かれた張り出しを見て、その棚を見てみた。
偶然10年以上前に購入しようと立ち読みし、面白くなかったので購入しなかった本が2冊あった。1冊は麻生太郎著「とてつもない日本」で、他の一冊は三浦展著「下流社会」である。
いずれも今購入する必要もなく、また本が書かれてから10年以上経過しているので読む時間の無駄になりそうな本である。
ただ、新刊の時にベストセラーになっていた本でもあり、10年の変遷との比較も面白いと思い、購入してじっくり読んでみた。
両者を読んで気がついたのは、時代の変化を単純にステレオタイプ的にとらえている点である。10年間社会の変遷を見てきたためにそのように感じるのかもしれない。
「日本は必ずよくなる」というメッセージや「中流意識の終焉」など、その時をとらえれば間違ってはいないのだが、両者とも人口構成の変化に対しての視点が欠けている。
その結果、ただ激励するだけ、あるいは警告を発するだけで終わっている。社会を改善するための具体的な提言が書かれていないのだ。
バブル崩壊後GDPは停滞したまま30年近く経った。いまさらこの30年間の日本の変遷に触れないが、人口構成の大きな変化は今の日本を語るうえで重要である。
すなわち50歳以上の労働者を社会でどのように活用するのかが今後の日本の成長を促すためのカギである。
カテゴリー : 一般
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