2019.12/17 NHK「いだてん」
大河史上初の一桁で終わった同番組の最終回が日曜日放映され、WEBには視聴率の問題も含め様々な意見が出ている。
大半を視聴してきて感じたのは、難解である、ということに尽きる。主役3人をうまく話しの中で起用していることは理解できても、大河ドラマとして失敗だったと思う。
見ごたえは十分にあったが、日曜日の夜8時に視聴したくなるような軽い番組ではなかった。当方は番組を楽しむというよりも興味で見ていたようなものだ。
ドラマとして様々な工夫が凝らされており面白い番組ではあったが、気楽にみられる番組ではなかった。
また、いろいろ考えさせられる問題も提起されており、メッセージ性のある内容だった。
すなわちドラマ展開が難解すぎた番組のため視聴率を取れなかったのではないか。内容が良くても難解であれば視聴率は上がらない、という事例だろう。
当方が一つ褒めるとしたならば、これだけ低視聴率だったにもかかわらず、最初の方針を変えずに番組を作り続けた、良い番組をお茶の間に届けたいというNHKの姿勢である。
「いだてん」は人生の勝者とは、という問題を扱っていたように思われ、時として残酷と感じる展開もあった。
血糊など飛び出さなくても人生体験があると大変残酷に感じさせるシーンがあり、それゆえ視聴を辞めた人もいたかもしれない。
当方も気分が悪くなったシーンがいくつかあった。たとえそれが人生の真実であってもうまく処理しなければいけないのが大河ドラマである。
最終回も含め、自分で自分を褒めて生きてゆく以外に報われない社会であることを見せてくれたドラマであり、見たくなかった人が多かったのも納得できる。
カテゴリー : 一般
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