2020.02/24 3.11
2011年3月11日は当方の退職記念日である。この日が近づくと、TVでは毎年特集が組まれる。すでにニュースでは、ウィルス騒動の最中で3.11の話題が取り上げられ始めた。
サラリーマンの退職者ならばご記憶があるかもしれないが、送別会なり壮行会が必ず開かれる。当方についてはあの日の15時から最終講演が予定されており、会場で準備中にグラッと来た。
その後、すべて予定されていた行事が中止となり帰宅難民となった当方は、会社の事務所で宿泊することになった。
人生、生まれた瞬間と結婚式、サラリーマンなら入社式と退職では、誰もが褒められるそうだが、その称賛の約束された日が一つ無くなった不幸は、いつまでも忘れない。
3.11についてはそれ以外に忘れられないことが多いが、福島原発の爆発は、その一つである。
この爆発については、当時その原因について、防波堤の高さについて十分な検討がされてなかった、とか、補助電源が床に設置されていて水没した、外部電源車から電源を供給しようとしたらコネクターが合わなかった、緊急時に稼働する原子炉のモニター温度計の電源が外されていた、すぐに海水で冷却しようとしたら海水使用にストップ指令が出されたといった明らかに爆発に影響した人間のエラーがいくつか報道されたが、その検証結果について読んだことが無い。
細かいことかもしれないが、明らかにこれらは爆発を引き起こした原因の一つである。津波防波堤が高かったならば浸水を避けることができた。
補助電源が高いところに設置されていたならば、原子炉の停止作業を行うことができた。また、原子炉建屋に付けられたコネクターがユニバーサル規格であったなら同様の作業ができた。
緊急時のモニター温度計が稼働しなかったために原子炉の状況を確認することができなかったとも報じられており、ヒューマンエラーが爆発の原因の一つであったことは明確である。
極めつけは海水を注入して冷却しようとしたら、本社からストップがかかったという。それでも爆発に対して誰も責任を負わないというのは、かなりおかしい。福島原発の問題は人災であったことを忘れてはいけない。
責任者を処罰しても仕方がない、とかこれだけの大事故になったら誰も責任を負えない、とか言われるが、これはおかしいのだ。
もし真剣に再発を防止する意識があるならば、責任を明確にすべきで、それができないのは自然災害による原発の事故を容認することになる。原発の再稼働は地震大国では不可能と言う結論しか出せない。
カテゴリー : 一般
pagetop