2020.03/05 製薬会社の研究開発
今回の新型コロナウィルスの騒動で製薬会社の新薬開発名乗りを観察していてがっかりした。もしまだどうしたらよいのかわからない製薬会社は弊社に相談していただきたい。
昨晩武田薬品が新薬開発に名乗り出たが、中国で発生してから2カ月半、日本に騒動が広がってから1カ月半経過している。
てっきりできたのかと思っていたら、これから開発に着手するという。株価狙いの発表でも遅い。もし製薬会社でいまだにどうしたら良いのか分からないところは、弊社に相談していただければ、本日でも武田薬品程度のことを発表可能である。
これは株価のためだけでなく、人類への貢献と言う意味でも重要で、もし、当方が製薬会社の社長ならば、武田薬品程度の内容を社内の調整のうえ1月中旬には発表していた。
何故なら年末の段階で、ある程度新薬に必要な機能が見えていたからである。中国武漢の患者の様子から既存の薬あるいは血漿分画製剤を試す、という今回の武田薬品の発表内容ならば、12月中旬の段階でできたかもしれないし、特許も出願できていた。
はったりではなく、中国発のウィルス騒ぎは経験済みだからである。日本の水際対策に成功するかしないかに関わらず新薬開発の準備を製薬会社はすべきで、中国から患者の様態が伝えられたなら特許出願をしておくべきである。
製薬が専門ではない当方になぜそれができるのか。これこそ技術的発想法なのだ。すなわちタグチメソッドでいうところの基本機能に着眼すれば科学的発想法よりも早くできるのだ。
タグチメソッドでは基本機能を理解するのが難しい、とよく言われるが、それは科学的発想法で頭が慣らされているからである。
技術的発想法のコツがわかれば専門外の現象でもすぐに実験をスタートできる。これもはったりではなく、当方の開発経験の事例を示すことも可能だ。
ちなみに、高純度SiCの新規合成法は無機材質研究所長からGoサインを頂いてから4日めにモノができていた。電気粘性流体の耐久性問題では、加硫剤も何も入っていないゴムを開発せよ、と指示を受けた翌日には、そのテーマを破棄して界面活性剤で開発できることを示す結果を出していた。1週間後には特許ができていた。カオス混合装置は、混練装置の準備が必要だったので皆が認めるためには3ケ月かかっているが、自分で機能を確認するだけならば、既存の押出成形ラインを最大速度で稼働させて、PPSと6ナイロンが相溶したコンパウンドを作ることに成功している。業務の担当責任者になる前、すなわち単身赴任前の出来事だ。これは実話だ。
カテゴリー : 一般
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