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2020.03/26 新型コロナウィルスで学ぶ(2)

感染予防行動について各自治体は厳密な厚生省のコントロール下にあるようだ。これは、PCR検査のやり方では、国民よりも厚生省を大切にしているかのように見えてくる(注)。

 

ただし今回のコロナ対策ではこれが良い結果を生み出した。最近は各自治体で独自の方向をうち出す首長もおられるが、少なくとも感染者情報を見る限りにおいては、「ある考え方」に基づきPCR検査をやっているようだ。

 

これが、各国のPCR検査数の比較において日本は圧倒的に少ない検査件数として現れている。そして今月の初めまでPCR検査数が少ない点について国内だけでなく、国外からも「コロナ隠し」として批判されてきた。

 

さらにその少ない検査の結果をめぐっても感染研OBがデータを研究のために独占しているといった忌々しき話も漏れてきた。

 

ただし、これらが日本のウィルスバスターが今回のウィルスの生存戦略に立ち向かうために巧妙に仕組まれた戦略だとわかったのは先日NHKで放送された特番からである。

 

少ないPCR検査数がウィルスバスターの戦略であるのは、日本において感染者の死亡率が低い数値として現れている。日本のウィルスバスターはその戦略のゴールとして、いかに重篤者を少なくし死亡者を少なくするかということを考えている。

 

そして特番では間接表現で語られたが、症状のでない感染者には我慢していただこうとさえ思っている。それゆえ昨日タイミングよく小池都知事の緊急記者会見となった。

 

日本のウィルスバスターは武漢やイタリアのように経済活動を止めないようにゆるく、そして死亡者を少なくするようにウィルスと必死で戦っているのだ(注)。

 

表には出てこない裏方の努力を今はWEBで容易に知ることができる。すなわち今回のウィルス対策ではかなりの情報開示が進んでいる。少なくとも誰かが情報を隠している、ということは日本において無さそうだ。

 

むしろ公開情報から心配になってくるのは、この感染症分野における形式知のお粗末さである。対策の中には科学的判断から出てきたものとは思われないものも存在する(3密も実は科学的ではないが、わかりやすい国民へのお願いメッセージだ)。

 

また、ワクチン一つとっても形式知で解決できない問題が明らかになっている。このような形式知の充実していない状況で専門家がどのように問題解決してゆくのかを学ぶのに今回のコロナウィルス騒動は最適である。

 

科学で未解明の現象が多い分野における問題解決では、どうしても形式知だけで問題解決できず経験知や暗黙知をその時に動員する必要が出てくる。

 

ヤマナカファクター発見においてあみだくじ方式が採用された話をここで紹介しているが、問題さえ解決できれば非科学的方法でもよいのだ。

 

工業技術については科学でほぼ解明されたと勘違いされている方がおられるが、感染症の分野より少しマシという程度である。

 

例えば材料における微小領域の界面分極効果については未解明であり、その結果これをどのように生かしてゆくのかという形式知も存在しない。

 

最近負の誘電率に関する特許が散見されるようになったが、負の誘電率とは20世紀に非科学的と否定された概念である。

 

(注)韓国では日本の100倍もPCR検査を行っているが感染爆発している。またWHOは「テスト、テスト、テスト、とにかくテスト」とPCR検査を多数行い感染者を見つけることに力を入れよと早い段階で日本を意識したような声明を出している。しかし、日本では独自の考え方でPCR検査を行っており、これが感染爆発を遅らせてきた。これはすごいことだが、例えば政府や都知事の発表に対してピント外れな批判をツイッターで行う著名人がいる。昨日の小池都知事の緊急記者会見に対して「オリンピックファースト」という見当違いの批判をしている元首相経験者がいる。このような状況でツイッターはバカ発見器として機能する。この方が今首相でなくてよかったと思う。

カテゴリー : 一般

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